無線LANの光と影

わたしがモバイルをしたくない理由
ITmedia エンタープライズ

モバイル事情に詳しい知人の話では、APによってはVPNが使えないことがあるという。今やビジネスユースにおいてリモートアクセス環境は必須なだけに困ったものだ。また、ネットワーク機器の障害に出くわすこともしばしばあった。もちろんAPをメンテナンスするスタッフは常駐していない。コネクティビティでつまづくようでは、ネットワークの品質以前の大問題である。

現状の公衆無線LANサービスのもう1つの問題は、「どこで使えるのか分かりにくい」ということだ。公衆無線LANのスポットは当然ながら事業者によって異なる。この状況は、NTT系の「ホットスポット/MZone」と「BBモバイルポイント」とのローミングサービスで改善されたが、別途追加料金が必要だ。また、事業者横断的な情報を得ることが難しいという問題もある。

VPN(Virtual Private Network)とは、まさにその言葉どおり「二つ以上の複数ネットワーク拠点を仮想的な専用線でリンクさせるための技術」を指しています。このことによって、安定したネットワーク回線品質を維持でき、かつ高いセキュリティが期待できます。つまり…言葉の前提である「安定したネットワーク」が無線LANVPN接続では維持が出来ない、ということで、既にコンセプトが崩壊してしまっているのが問題点の一つ。もうひとつは、私が公的な無線LANサービスを利用しない(できない)理由でもあるのですが、「サービスを提供している場所がわかりづらい」ことと「移動しながらは利用が困難」なことが挙げられています。
結局はユーザーがどういう形で無線LANを利用したいと考えているかによって、そのサービスの個人ニーズ適合性が変化してくるので、賢く取捨選択したいものですね。