道具は手段であって、目的ではありません

W-ZERO3ユビキタスと経費節減」、欲張りすぎて撃沈?
ITmedia エンタープライズ

だが、情報システム部としては少々懸念があった。W-ZERO3に搭載されるOS「Windows Mobile 5」は、PCよりも使いこなしが難しい。標準で搭載されるメールソフト「Pocket Outlook」もPC版の「Outlook Express」とは随分使い勝手が異なるし、メールの振り分け機能もない。しかし、わずか数人の人員でできることは、本社や支社などの拠点を回り、社員を集めて説明会を開催することと、アフターサポートが限界であった。

とにかく、使ってもらってどんなものか、社員の反応を見たい――。そんな形で導入作業が進められたが、最初はさまざまな問題が噴出した。メールに添付したWordやExcel文書のファイル名が日本語の長い名前だと文字化けしたり、サイズの大きなファイルが開けない、文書に張り付けた図版や画像が表示されないなど、Windows Mobile 5の制限にかかる問題が主なものだ。

「なんかPCみたいに使えて便利らしいし、ウィルコムは定額通話が可能だからコスト削減にもいいんじゃね?(´ー`)」と大した導入検証作業もされないままにトップダウン式で社内ソリューションのクライアント端末としてW-ZERO3導入が決定された悲惨な法人導入事例を記事にされています(笑)


「何だか便利だから」というのはユーザーが興味を持つとっかかりとしてはいい、と思うんですよね。ただ、ソリューションとして導入する上で、運用チームを設立するなりして導入・管理責任を明確化した上で、基幹システムなどとの連携をどういう形で行うのかについて、徹底的なシミュレーションとトラブルシュートを繰り返さないと、ちゃんとシステムとしては動かないんじゃないかなぁ、と思います。中長期スパンでの運用上、ユーザーから問題視されるであろうポイントについてのFAQ集を作るなりして、いちいちマニュアルを見なくても使えるレベルまで、どうユーザーのリテラシーを向上させるかに時間を費やすべきですよねぇ。


また導入目的とその効果の明確化と明文化をすることで社内周知徹底を図ることも大事でしょう。じゃないと、社内ユーザーのモチベーションが上がりませんから使いたがりませんからねぇ、デバイス好きでもないかぎり(笑)まぁ、私なら意味なく、W-ZERO3を弄っている気もしますが(゜ω。)*\バキッ!


ここまで書いておきながら、何となく「うそ〜ん、この事例って本当にあった話なの?!(;○ω○)」と疑問に思っているのは、あまりにもウィルコム営業やSEの仕事の跡が見えないからです。この記事、はっきり言って、「ウィルコムは法人ソリューション導入に関しては、ノーサポート/ノーフォローのド素人ですよ〜」と言っているようにしか見えないんですよね。普通、ウィルコムの営業スタッフやSEスタッフは運用上の問題点などについては周知しているはずですし(想像)、そうあって欲しいと思います(希望)。各キャリアにとって法人へのソリューション導入は、エンドユーザーの携帯電話・通話利用離れが進む中、次世代収益源の確保にも繋がる訳で、力を入れようかな、と重たい腰を上げ始めたところです。そういう時だからこそ、ウィルコムには頑張って欲しいなぁ、と影ながら応援しておりますです|ω`)